最近、コロナショックの陰で動いているものがあるように感じます。それは以前からその兆候はあったのですが、コロナショックによって急速に進行しているように思います。
それは経済と金融の乖離です。元来、経済と金融は相関性を持ちながら進んできました。しかし、2008年のリーマンショックを境に分離した動きをし始めました。
本来、経済活動は資本主義に基づいて行われる投資活動でもあります。資本主義とは、生産手段を資本家・企業者の階級が所有し、自分たちの利益追求のために労働者を働かせて生産を行う経済体制のことを言います。
その資本が今、生産の現場に回っていないのです。リーマンショック以後、世界の生産量は低迷しています。設備投資や現場労働者雇用への投資資金が縮小しています。
生産現場への資金需要が縮小し、変わってIT企業が台頭してきました。しかし、IT企業は製造業のような設備投資や多くの労働者を必要としません。
結果、世界中でお金がダブつき始めました。お金は常に「活き場」を求めて動きます。
そのお金が現場ではなく、金融市場というお金がお金を生み出す市場に大量に流れ込んできました。
世界はコロナショックでより生産量は落ち込み、経済投資から金融投資という資本主義を前提としたロジックが崩れて来ています。
この先に何が起きるのか。じっくりと見ていきたいと思います。