ランチェスター経営ジム

岡 漱一郎の
戦略コラム
2019. 11

がん患者に筋トレをさせるようなもの

根本の間違いを手段で修正することは出来ない。経営の根本にあたる戦略が悪ければ、どんな戦術(手段)を講じても、問題の解決にはならない。全ては末端にシワ寄せが来る。末端とは現場。

経営戦略が根本的に間違っていると、現場が非効率になっていく。特に営業の場面は顕著に表れる。

集客が悪い、引き合いが無い、相見積になる、相見積の成約率が悪い、価格競争に巻き込まれる、値引きを強要される、クレームが多い・・・。

結果、効率の悪さから長時間労働となり、ブラック企業へとなって行く。その根本的間違いを修正せずに、戦術(ノウハウ)で修正しようとするとどうなるか。

やれ、リーダーシップ研修だ、営業研修だ、管理ソフトの導入だ、業務の効率化だ、となる。

根本原因を修正していないから、永遠にノウハウ手法が導入されていく。こうなると組織はどんどん歪(いびつ)になり、辻褄が合わない経営となっていく。

ガン患者に無理矢理、筋トレをさせるようなもの。このまま続ければ、いずれガンは末期となる。

そうならない為には、結果対策より原因対策。気づくかどうかは社長次第。。。

岡 漱一郎

岡 漱一郎株式会社ハードリング

1962年生。岐阜県大垣市出身、愛知県名古屋市在住。
ランチェスター経営戦略と孫子の兵法を駆使する経営コンサルタント。全国20カ所で毎月勉強会を開催し、指導を受ける経営者は400人を超える。その活動がNHK「クローズアップ現代」で取り上げられ、また建築業界誌「建築知識ビルダーズ」にて「経営戦略ジム」の連載を受け持つ。
また、豊臣秀吉の最初の軍師 竹中半兵衛の家臣(竹中十六騎)、その末裔にあたる。

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