立ち位置とはポジショニング、または事業領域を意味します。この位置の良し悪しで、業績の大半は決まってしまいます。
戦(いくさ)で言えば、布陣する位置になります。何処に布陣するかで、勝敗は大方決まってしまうと言われます。本当の戦とは、事を起こす前に既に決着をしていると言えます。
その立ち位置の良し悪しを外から判断することが出来るのが業績です。立ち位置を間違えている会社は、疲弊するほど働いているのに儲けが出ないのはそのためです。これは典型的な立ち位置ミスと言えます。
立ち位置の良い会社は、労働と利益が相関しています。社長の発言にも違いが出ます。立ち位置の良い社長は、「御社の戦略は?」と聞かれたら、シンプルに明確に答えます。立ち位置の悪い社長は、訳の分からない話をダラダラとします。
では何故、立ち位置が決まらない、分からないのか。それは、売上が経営の目的になっているからです。売上が経営の目的の社長で、戦略的な社長はまずいません。
経営における立ち位置とは、戦略中の戦略であり、売上はその結果でしかありません。それを思考で言い表せば、「洞察力の差」と言えます。洞察力とは本質を見抜く力のことです。
それを鍛えるのが哲学です。経営者には哲学が必須学問だと私は思います。