社長の仕事は決断することです。その結果が業績に現れます。日々決断の連続となる社長の仕事は、戦略的決断と戦術的決断に分かれています。
どちらも不可欠ですが、やはり戦略的決断の方が業績に与える影響は圧倒的に大きくなります。
戦略的決断とはポジショニング、ドメイン、立ち位置の決定となり、ランチェスター戦略で言えば、三大戦略(地域・客層・商品)の決定となります。
それが決まった後に、やり方の戦術となります。戦略的決断をせず、戦術を進めれば、はなはだ低い効果性しか生まれません。
ただ、この戦略的決断も、スピードが命です。決断が遅れれば遅れるほど、機会損失を生み出してしまうからです。
戦略的決断に至るまでの時間は、熟考を重ねて長ければ良いというものではありません。また、この時間も人によって「長い、短い」の感覚が違うようです。
同じ決断も、一瞬で決める社長もいれば、1年以上かかる社長もいます。厳しい言い方ですが、一瞬で戦略が見える社長と、1年経っても見えない社長もいます。下手をすると、一生見えない社長も現実にはいます。
では、この決断スピードの違いは、どこから来るのでしょうか。それは、その事業に社長が、目的と意味を見い出しているかどうかだと思います。目的と意味を見い出しているからこそ、戦略的決断が出来るのです。