ランチェスター経営ジム

岡 漱一郎の
戦略コラム
2025. 05

真面目にコツコツと消えていく

投資をして戦略的仕事に集中する。経営はこれが出来るかどうかで差が生まれると思います。当然ながら投資は利益より先に発生するものであり、この逆はありません。また利益とは、投資から生まれるものであり、投資無くして利益は生まれないのです。

投資はリターンを求めるものですが、一方でリスクもあります。リスクだけ見てしまうと、投資は出来なくなってしまいますが、出来ない理由の大半は、経営に戦略が無いからです。

人口減少、高齢化が進む地方都市の中小企業は、投資に対して消極的になりやすいように思えます。縮小マーケットに対して、投資回収が難しいと考える人が多いようです。業績の悪化をそのせいにする社長も多くいます。

このような社長は、傷が深くならないうちにサッサと会社を閉めた方がいいと私は思います。悪化する未来しか見えないのなら、早いに越したことはありません。無策でいれば、マーケットの縮小と連動するように会社は小さくなって行き、いずれ倒産となります。

リスク無き業績向上などあり得ません。戦略を構築し、投資というリスクを覚悟しなければならないのです。まじめにコツコツで生きていけるほど、今の世の中は甘くないのです。

岡 漱一郎

岡 漱一郎株式会社ハードリング

1962年生。岐阜県大垣市出身、愛知県名古屋市在住。
ランチェスター経営戦略と孫子の兵法を駆使する経営コンサルタント。全国20カ所で毎月勉強会を開催し、指導を受ける経営者は400人を超える。その活動がNHK「クローズアップ現代」で取り上げられ、また建築業界誌「建築知識ビルダーズ」にて「経営戦略ジム」の連載を受け持つ。
また、豊臣秀吉の最初の軍師 竹中半兵衛の家臣(竹中十六騎)、その末裔にあたる。

バックナンバー