ランチェスター経営ジム

岡 漱一郎の
戦略コラム
2022. 01

価値観とは集団の利益を守るもの

何事も成し遂げた人の話には説得力があります。但しそれは、人が認めたものでなければ説得力は生まれません。

周りの人達から認められたいという自己顕示欲、承認欲求からは説得力は生まれないのです。これが強い人は、「空気が読めない人」となってしまいます。

何も成し遂げてもいないのに、達観したような発言はビジネスコミュニケーションの中では、とても危険な発言であり、常に注意を払う必要があると思います。

自分の評価は、あくまで他人が決めることであり、自分自身に対する評価を他人に強要させてはいけません。

経営において、成し遂げることが出来なかったとしても、それは批判の対象になるものではありません。また、成し遂げようとしていたことを諦め、別なモノに置き換えることも決して悪いことではありません。

ただ、その置き換えた価値観を自分の存在意義の為にアピールしたいのならば、そのコミュニケーション(集団・組織)からは離れなければなりません。

「価値観とは集団の利益を守るもの」、これは哲学における価値観の定義だからです。

「経営理念に沿えない者は去るべし」、これは30年前に尊敬する経営者の方から教えられた言葉です。

その会社(集団)の利益を守っているものは、経営理念と言う共通の価値観なのです。その価値観を脅かされる時、それが集団の危機となるのです。

岡 漱一郎

岡 漱一郎株式会社ハードリング

1962年生。岐阜県大垣市出身、愛知県名古屋市在住。
ランチェスター経営戦略と孫子の兵法を駆使する経営コンサルタント。全国20カ所で毎月勉強会を開催し、指導を受ける経営者は400人を超える。その活動がNHK「クローズアップ現代」で取り上げられ、また建築業界誌「建築知識ビルダーズ」にて「経営戦略ジム」の連載を受け持つ。
また、豊臣秀吉の最初の軍師 竹中半兵衛の家臣(竹中十六騎)、その末裔にあたる。

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