「シェアなくして売上の保証なし」、この言葉は故田岡信夫氏が残された言葉です。ランチェスター戦略の最大の特徴とも言える一位主義を明確に表した言葉だと思います。
世の中の中小企業の90%以上は売上主義だと思います。前年対比○○%アップを掲げた売上目標です。売上規模拡大のみを目的とした目標は、考えることを放棄した信者のように、疑いもなく中小企業に長きに渡り蔓延しています。
それは、全国にある多くの経営者団体で偽りの成功基準として、今なお引き継がれており、その結果、「売上が多いのが成功」という戦略MQ会計の視点から見ると、とんでもない間違った経営を推進する形となってしまっています。
そしてその間違いの最大のパターンが、「値段を下げて数を増やす経営」です。
戦略MQ会計の利益感度の視点から見れば、その間違いは明らかです。仮に値段を6〜7%下げて契約数を20%上げたとしても、最終利益は相殺関係となりゼロです。しかし現実は、数を増やしたことで経費が増加し、最終利益は必ずマイナスとなります。
中小企業の90%は、この負のパターンを無意識に行っています。私はこれ以外にも、中小企業経営者の中に潜むこの、「無意識の負」を是正することを今後の活動の中心に据えたいと思っています。