業種によっては、どれだけ経営的努力をしても思うような業績が出ない業種と特段の経営努力をしなくても思った以上の業績が出てしまう業種とに分かれ、「業種格差」が生まれているように思います。
これはアメリカのデータですが、以下業種別の平均所得(円)です。
経営・マネジメント/1,155万円
コンピュータ・情報系/990万円
教員/550万円
建設関係/528万円
製造/385万円
セールス/330万円
農業・漁業・林業/308万円
飲食/275万円
日本もほぼ同じ状態かと思います。特に、コンピュータ・情報系の額を見ると、業種にカースト制がある様に思えてしまいます。
カースト制とは、インドに昔あった身分制度です。生まれによって、既に階級が決まっていて、職業も階級で決められているというものです。当然、所得は階級で決まっています。
極端な言い方をすれば、業種のカースト制とは、経営努力に関係なく、その業種であることで、既に利益の格差があるということです。
これだけ差がついてしまうと、経営のやり方が参考にならないレベルです。仮にコンピュータ・情報系の経営で成功した人の話を聞いても、あまりに基礎的条件が違いすぎて、それ以外の業種の人にとっては参考にも応用にもならないレベルです。
特に、コンピュータ・情報系は、全ての業種・業態に紐づけされた職種であり、景気が良くても悪くても、効率と改善というニーズに対して対応した商品やサービスを提供し続けられる職種でもあります。
全世界がコロナショックに陥っても、GAFA企業だけは爆発的な業績の伸びを示したように、この業界だけが別格になっている感があります。
この状態は果たして、真っ当な状態と言えるのだろうかと思えてしまいます。