今、好調な企業は今の時流に合っている証拠だと思います。逆に今、不調な企業は今の時流に合っていない証拠だと思います。
これは、当たり前と言えば当たり前の話ですが、経営は時流対応業と言われる所以(ゆえん)です。
経済条件が30年ぶりにデフレからインフレに変わった今、デフレ型の経営からインフレ型の経営に切り替えなければ、業績が悪くなるのは当たり前と同じで、ここに、経営者の思考の柔軟性が問われていると思います。
どれだけIQが高かろうが、どれだけ学歴が高かろうが、思考に柔軟性がなければ、経営活動では確実に負けるのです。
今、日本中で真面目な日本人の悪い面が出ていると思います。それは、「決めたことは変えてはいけない」という思考です。
例えば、「組織で一度決めたルールは守らなければならない」という意識です。真面目な日本人は、これを忠実に守ります。
しかし、本質的に考えてみれば、完璧なルールなど存在しないのです。特に会社組織で決めたルールは、その時には正解であっても、時流と共にほとんどが形骸化して行くからです。学校の校則などが典型的な例です。
経営活動に限らず、「融通の利かない人」は煙たがられます。「いいかげん」は良くありませんが、「良い加減」が良いことを知らなければなりません。