矛盾にこそ価値があると思います。価値は人間の基本的欲求、精神的欲求を満たす性質と言われ、矛盾を解決することに人間は価値を感じます。
即ち、矛盾は価値を生み出す源泉なのだと思います。しかし、人間は矛盾を嫌います。矛盾とは、理屈として二つの事柄のつじつまが合わないことを意味します。
白黒つけたい性格の人には一番いやな状況です。ただ矛盾とは、一方向からしか見ない人同士の対立構図であり、「正義の反対は悪」と決めつけた思考と同じです。実は正義の反対は正義なのです。
悪と決めつけられている相手からすると、自分が悪だなどとは思っていません。自分が正義であり、「お前が悪だ!」と言っている相手こそ、自分から見れば悪なのです。
ただ、この思考の状況では解決の糸口は見えてきません。ところが、第三の視点から見れば、意外と簡単に解決出来ることはよくあります。
経営活動においては、矛盾にこそビジネスチャンスが潜んでいると言っても過言ではありません。何故なら、多くのヒット商品は矛盾の解決策から生まれているからです。
目の前の矛盾に対して、違和感で見るか、好奇心で見るか。ここに大きな差が生まれるのだと思います。