ランチェスター経営ジム

岡 漱一郎の
戦略コラム
2022. 04

経営理念だけでは飯は食えない

これは、昔から言われ続けられた言葉です。ただ、この言葉は、「算盤だけでは飯は食えない」という意味も含まれていると思います。ここで言う算盤とは、経営知識を指します。

大事なのは、経営には両方必要だということです。但し、優先順位があり、経営を始める者、「先ず算盤を覚えるべし!」と自分は思います。

これは自分の経験値ですが、過去、経営理念しかない経営者は、業績の悪い人が多かったように思います。逆に経営理念は無いのですが、算盤が出来る経営者で業績の悪い経営者は殆どいませんでした。

当然ながら、両方を兼ね備えた経営者が好業績を上げて行きます。ただ彼らも、最初から両方を兼ね備えていたわけではありません。

しかし、経営理念を先行した経営者は一度や二度、経営の危機に見舞われています。一方で、算盤先行型の経営者は、そのような危機的状況に見舞われることが殆どありません。

経営知識の乏しい精神論先行型の経営理念経営は、思いと実態の乖離が必ず起こります。実態との乖離とは、業績悪化を指します。経営理念経営の会社が業績悪化を招くと、社内の雰囲気は最悪となります。それは、信者という社員が、教祖に騙されたようなものだからです。

一方で、算盤先行型の会社は日々、淡々と業務をこなしているだけです。ただ、ある一定の規模から成長脱皮をするには、算盤経営だけでは限界があることを経営者は気付きだすのです。そこで初めて経営理念が生まれてきます。

世の中には、経営理念が一番大事だという声はよく聞こえて来ます。間違ってはいないと思うのですが、一番にやるべきことではないと思います。

岡 漱一郎

岡 漱一郎株式会社ハードリング

1962年生。岐阜県大垣市出身、愛知県名古屋市在住。
ランチェスター経営戦略と孫子の兵法を駆使する経営コンサルタント。全国20カ所で毎月勉強会を開催し、指導を受ける経営者は400人を超える。その活動がNHK「クローズアップ現代」で取り上げられ、また建築業界誌「建築知識ビルダーズ」にて「経営戦略ジム」の連載を受け持つ。
また、豊臣秀吉の最初の軍師 竹中半兵衛の家臣(竹中十六騎)、その末裔にあたる。

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