ランチェスター戦略の基本中の基本は結果=質×量ですが、当然ながら質が決まってから量の投入ということになります。質は戦略にあたり、量が戦術ということになります。戦略が決まらなければ量の投入が出来ないということです。
質の戦略が決まったとしても、質のレベルが低ければ、その数値は小さな数値となってしまうため、どれだけ戦術量を投入しても掛け算の関係ですから、大きな成果となりません。厳しい言い方をすれば、質が悪ければ投入量すら意味を成さないということです。
しかし、多くの中小企業の現実は質すらありません。ただ漠然と量的仕事をしているだけであり、当然ながら望むべく業績は手に入れることは出来ていません。手に入っているのは戦術作業の効率だけとなり、戦術だけで日々を送っている人達にとっては、作業効率の向上という達成感は得られていると思います。ただ、実行手順とウエイト付けから見ても分かるように、戦術のみの経営で業績を良くすることは出来ません。
戦略という質が無ければ、そのレベルが高くなければ業績は良くならないのです。それを考えるのがランチェスター戦略の本質だと思います。