ランチェスター経営ジム

岡 漱一郎の
戦略コラム
2026. 02

チャンスは目的を持つ者にしか見えない

経営活動において、チャンスは特定の人にだけ訪れるものではなく、基本的には平等に存在しているものだと思います。

そのチャンスを掴み取れるかどうかの差が、結果として業績の差となって表れます。ただし、チャンスは待っていれば自然に見えてくるものではありません。

そもそも、明確な目的を持っていなければ、チャンスはチャンスとして目の前に現れないのです。

チャンスとは偶然ではなく、その人の欲望や関心が生み出す認識の結果だと言えます。目的が異なれば、見える情報も変わります。したがって、目的を持たない人にとっては、チャンスという概念自体が存在しないとも言えるでしょう。

経営におけるチャンスには、大きく分けて二種類あります。一つは、長期的な競争優位や事業の方向性に関わる戦略的チャンス。

もう一つは、短期的な成果や現場課題の解決に関わる戦術的チャンスです。業績に本質的な影響を与えるのは、言うまでもなく戦略的チャンスの方です。

日々どちらのチャンスに意識を向けているかで、企業の将来は大きく変わります。将棋で言えば、何手先まで読んでいるかの違いです。

そして、戦略的チャンスを見出すために最も重要なのは、自社の事業に社会的意義のある目的を持っているかどうかです。それが無いからこそ、結果として資金繰りに苦しむ経営になってしまうのです。

岡 漱一郎

岡 漱一郎株式会社ハードリング

1962年生。岐阜県大垣市出身、愛知県名古屋市在住。
ランチェスター経営戦略と孫子の兵法を駆使する経営コンサルタント。全国20カ所で毎月勉強会を開催し、指導を受ける経営者は400人を超える。その活動がNHK「クローズアップ現代」で取り上げられ、また建築業界誌「建築知識ビルダーズ」にて「経営戦略ジム」の連載を受け持つ。
また、豊臣秀吉の最初の軍師 竹中半兵衛の家臣(竹中十六騎)、その末裔にあたる。

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