ランチェスター経営ジム

岡 漱一郎の
戦略コラム
2024. 10

ランチェスター戦略の本質とは何か

経営に限らず、本質を抑えれば大方のことは上手く行くと思います。常に判断基準を本質に沿って考えれば、即効性は無くとも王道を迷わず進んで行けます。

ただ、多くの人は即効性を求めます。しかし、自分が普及を進めているランチェスター戦略に即効性はありません。だから途中で挫折する人も多いのだと思います。

そして挫折する人は、ランチェスター戦略の本質が見えなかったのだと思います。もしくは、長くランチェスター戦略を学んでいても成果が出ない人も、この本質がいまだに見えていないのだと思います。

では、ランチェスター戦略の本質とは何か?

それは、ライバルとの関係性の中で生まれる戦略論であり、ライバル次第で変わって行く戦略論だと私は考えています。

つまり、能動的戦略論ではなく、受動的戦略論であるということです。能動的とは自分の意志で行動すること、受動的とは他からの働きかけを受けることを意味します。

別の見方をすれば、能動的とはライバルを見ていません。受動的とはライバルを見てから動きます。

戦略とは相手がいるから立てるもの、と解釈すればランチェスター戦略は受動的戦略論と言えるのではないでしょうか。

岡 漱一郎

岡 漱一郎株式会社ハードリング

1962年生。岐阜県大垣市出身、愛知県名古屋市在住。
ランチェスター経営戦略と孫子の兵法を駆使する経営コンサルタント。全国20カ所で毎月勉強会を開催し、指導を受ける経営者は400人を超える。その活動がNHK「クローズアップ現代」で取り上げられ、また建築業界誌「建築知識ビルダーズ」にて「経営戦略ジム」の連載を受け持つ。
また、豊臣秀吉の最初の軍師 竹中半兵衛の家臣(竹中十六騎)、その末裔にあたる。

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