ランチェスター経営ジム

岡 漱一郎の
戦略コラム
2025. 12

資本主義社会とは

資本主義社会とは、まず資本を投下し、その後に利益を生み出す仕組みのことを指します。先に資本を出すということは、その時点では利益がなく、一時的には損失のように見えるものです。

しかし、資本を投下した瞬間に人は資本家となり、将来の利益を最も多く手にする権利を得ます。そして資本は時間の経過とともに複利で増え、より大きな力を持つようになります。

もちろん、すべての投資が成功するわけではありません。そのため、資本家の感性を持つ人たちは、チャレンジとリサーチを繰り返しながら、常に新しい投資先を探ります。いわば、ポートフォリオ型の投資を行い、リスクを分散しながら未来を創ろうとするのです。

アインシュタインは「人類最高の発明は複利である」と語りました。これは、資本を持つ者がさらに資本を増やしていくという、資本主義の現実と格差構造を鋭く示した言葉です。生まれながらに資産を持つ人はごくわずかで、ほとんどの人は資産ゼロからのスタートになります。

では、どうやって初期の資本を築けばよいのでしょうか。答えはシンプルです。人の何倍も知恵と肉体を使い、誰よりも懸命に働くことです。その努力こそが、未来の自分に投資する「最初の資本」になるのです。

岡 漱一郎

岡 漱一郎株式会社ハードリング

1962年生。岐阜県大垣市出身、愛知県名古屋市在住。
ランチェスター経営戦略と孫子の兵法を駆使する経営コンサルタント。全国20カ所で毎月勉強会を開催し、指導を受ける経営者は400人を超える。その活動がNHK「クローズアップ現代」で取り上げられ、また建築業界誌「建築知識ビルダーズ」にて「経営戦略ジム」の連載を受け持つ。
また、豊臣秀吉の最初の軍師 竹中半兵衛の家臣(竹中十六騎)、その末裔にあたる。

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