新しいのに見飽きたものがあります。古いのに見飽きないものがあります。私はこの感覚は以前は逆でした。
30代くらいまでは、古いものは「見飽きたもの」だったのです。しかし、50代に入ると、新しいものが「見飽きたもの」になって来たのです。
それは、新しいと感じていたものが、あちこちで見るようになり、新しさを感じなくなっていった。同じに見えて、飽きてしまうようになったのです。
自分は建築系のコンサルティングが中心ですが、そこには建築デザインというものがあります。一昔前は新しいと感じていた建築デザインが、今では皆同じになり、見飽きてしまっているのです。
一方で、何百年前の建築物に、見飽きない魅力を感じるようになったのです。古い見飽きないものになったのです。
「未来は過去の延長線上にある」、この言葉には賛否両論はありますが、建築デザインには必要な考えだと思います。
「古い見飽きないもの」
建築に限らず、この要素を新しいものに、どう取り入れるかだと思います。