ランチェスター経営ジム

岡 漱一郎の
戦略コラム
2026. 07

経営者のプライド

経営者にとって、プライドは必要なものだと思います。

プライドがあるからこそ責任を背負うことができます。プライドがあるからこそ簡単に諦めず、困難な状況でも前を向いて進むことができます。経営者としての覚悟や信念の根底には、健全なプライドが存在しています。

しかし、そのプライドが時として最大の敵になることもあります。

特に業績が悪化した時、自分の間違いを認められない。他人の意見を受け入れられない。過去の成功体験にしがみついてしまう。そのような状態になると、プライドは武器ではなく足かせへと変わります。

経営の現場を長年見ていると、倒産する会社の多くは能力不足ではなく、修正能力不足であると感じます。市場が変化し、お客様が変化しているにもかかわらず、自分だけが変われない。結果として方向転換が遅れ、取り返しのつかない状態になってしまうのです。

では、どうすればよいのでしょうか。

私は、プライドの向け先を変えることだと思います。自分の考えを守ることにプライドを持つのではなく、結果を出すことにプライドを持つ。正しさに執着するのではなく、成長することに執着するのです。

そうなれば、自分の間違いを認めることもできますし、人の意見を素直に聞くこともできます。むしろ、結果を出すためなら自ら変わることができるようになります。

経営者に必要なのは、プライドを捨てることではありません。プライドを使いこなすことです。

結果を優先できるプライドこそが、経営者を大きく成長させます。経営者を潰すのはプライドそのものではありません。

間違った方向に向いたプライドなのだと、私は思います。

岡 漱一郎

岡 漱一郎株式会社ハードリング

1962年生。岐阜県大垣市出身、愛知県名古屋市在住。
ランチェスター経営戦略と孫子の兵法を駆使する経営コンサルタント。全国20カ所で毎月勉強会を開催し、指導を受ける経営者は400人を超える。その活動がNHK「クローズアップ現代」で取り上げられ、また建築業界誌「建築知識ビルダーズ」にて「経営戦略ジム」の連載を受け持つ。
また、豊臣秀吉の最初の軍師 竹中半兵衛の家臣(竹中十六騎)、その末裔にあたる。

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