
経営者にとって、プライドは必要なものだと思います。
プライドがあるからこそ責任を背負うことができます。プライドがあるからこそ簡単に諦めず、困難な状況でも前を向いて進むことができます。経営者としての覚悟や信念の根底には、健全なプライドが存在しています。
しかし、そのプライドが時として最大の敵になることもあります。
特に業績が悪化した時、自分の間違いを認められない。他人の意見を受け入れられない。過去の成功体験にしがみついてしまう。そのような状態になると、プライドは武器ではなく足かせへと変わります。
経営の現場を長年見ていると、倒産する会社の多くは能力不足ではなく、修正能力不足であると感じます。市場が変化し、お客様が変化しているにもかかわらず、自分だけが変われない。結果として方向転換が遅れ、取り返しのつかない状態になってしまうのです。
では、どうすればよいのでしょうか。
私は、プライドの向け先を変えることだと思います。自分の考えを守ることにプライドを持つのではなく、結果を出すことにプライドを持つ。正しさに執着するのではなく、成長することに執着するのです。
そうなれば、自分の間違いを認めることもできますし、人の意見を素直に聞くこともできます。むしろ、結果を出すためなら自ら変わることができるようになります。
経営者に必要なのは、プライドを捨てることではありません。プライドを使いこなすことです。
結果を優先できるプライドこそが、経営者を大きく成長させます。経営者を潰すのはプライドそのものではありません。
間違った方向に向いたプライドなのだと、私は思います。